こんにちは!のんちゃん(@nozomi_paris_mama)です。
パリのメトロや鉄道、バスなどの公共交通に乗る際のチケット券種は本当にたくさんあって、分かりづらい、という声をよく聞きます。
今回は、パリの交通交通のチケット券種の主なものを列挙し、その券種について解説したいと思います。
なお、2025年1月から、大幅にシステムが変わりましたので、更新しました。
情報元は、こちら(イルドフランスモビリテ公式サイト)。
料金は随時変更になっていることもあるので、最新情報は上記サイトで逐一確認してください。
- Navigoカードをゲットしよう!
- パリの公共交通のゾーン分けについて
- パリ公共交通のチケット券種一覧
- おわりに
Navigoカードをゲットしよう!
まず、券種の説明に先立って、Navigoのご説明をします。
Navigoとは、日本でいう、SUICAやICOCA、PASMOのようなチャージして使えるICカードのこと。
パリではこのNavigoカードを持っていれば、これにチャージして、バス、メトロ、鉄道(RER)、トラムなどに乗ることができます。
Navigoカードは駅の有人の窓口で購入可能です。
なお、物理カードを所持していなくても、スマホにカードをダウンロードしてBonjour RATPなどでチャージして使うことができ、とても便利になりました。
Bonjour RATPの使い方等はこちら↓
![](https://sp-ao.shortpixel.ai/client/to_webp,q_glossy,ret_img,w_160,h_90/https://paris-life-kibou.com/wp-content/uploads/2023/10/e85eea62ec15a06428f6e0e57ffcbbc6.webp)
![](https://sp-ao.shortpixel.ai/client/to_webp,q_glossy,ret_img,w_160,h_90/https://paris-life-kibou.com/wp-content/uploads/2023/10/paris-1265956_640.jpg)
Navigoカードの種類
物理でNavigoカードを購入する際は、以下の通り種類が複数ありますので要注意です。
観光客が利用するのはeasyとdécouverteになります。
なお、スマホにダウンロードできるnavigoは1回券やオルリーバス、ロワジーバス、1日券、エアポートチケットに加え、1週間券や1か月券もチャージできますので、easyとdécouverteの2枚持ちが不要になるので便利です。
- Navigo easy:1回券、10枚回数券、オルリーバス、ロワジーバス、エアポートチケットなどがチャージ可能→10回券は廃止(2025年1月)
- Navigo découverte:1週間券、1か月券、1年券をチャージすることが可能
- Navigo Liberté:在住者用のカード。銀行口座に紐づけて利用した分だけ引き落としされる。年間券のチャージも可能。→空港などゾーン1,2外のイルドフランス地域で利用可能に!(2025年1月)このカードについては記事の最後で記載します。
- Navigo Annuel:年間定期券の年間契約専用カード。
パリの公共交通のゾーン分けについて
![zone](https://sp-ao.shortpixel.ai/client/to_webp,q_glossy,ret_img,w_1022,h_705/http://paris-life-kibou.com/wp-content/uploads/2024/08/スクリーンショット-2024-08-01-223858-min.png)
https://parisbytrain.com/wp-content/uploads/2023/01/RER_map_2022.pdf
イルドフランス地域はゾーン分けされています。
以前はパリ市内からゾーン1,2以外に行くには別途チケットを購入する必要がありましたが、2025年1月から、1回券や1日券などはどのゾーンに行くにも一律料金になりましたので、以下記載は過去の参考としてご覧ください。↓
ただし、一週間乗り放題チケット及び1か月乗り放題チケットの購入の際には有効ゾーンごとに値段が少し変わるので要注意です。
パリ(パリ近郊)の公共交通は、ゾーン分けされています。
以下のリンクから詳細版をダウンロードしてほしいのですが、例えば、パリ市内で買った1回券チケット(t+)ではゾーン1~2しか行けない、などの制約があります。
また、一日乗車券はゾーンごとに料金が異なります。なお、シャルルドゴール空港はゾーン5,ベルサイユ宮殿はゾーン4に位置します。
https://parisbytrain.com/wp-content/uploads/2023/01/RER_map_2022.pdf
※上記マップは海外ブログのリンクなのですが、公式サイトではゾーンごとのマップが探せなくなっておりました。見つけ次第リンクを貼りなおします。
パリ公共交通のチケット券種一覧
メトロートレインーRERチケット
イルドフランス地域内のメトロ、RER等で有効の1回券です。
1度バリデート(有効化:改札等で1回ピッとタッチ)すると2時間有効ですが、一度改札の外に出てしまうと再度入ることはできません。
メトロ、RER間の乗り継ぎも可能です。(以前は不可だった)
バスに乗り継ぎすることはできません。
Navigoカードにチャージするか、お持ちのスマホにチャージして使うことができます。
使える路線
- メトロ
- RER
- エクスプレストラムT11、T12、T13
- モンマルトルのケーブルカー
- イルドフランス地域のIntercityとTER regional trains
使えない路線
- オルリー空港発着のメトロライン(14番線)
別途空港チケット購入が必要 - シャルルドゴール空港発着のRER
別途空港チケットが必要 - トラムT1~T10
- TZen services
- オルリーバス、ロワシーバス、オルリーバル、Fileo
- イルドフランス地域外のRER
- TGVなどの高速鉄道
- バス
料金
料金は2.5ユーロ
若者や身体障害者、シニア、子供(4歳から10歳)などは1.25ユーロ
後述するNavigo Liberte+利用者は1.99ユーロ
10枚つづりのチケットは廃止
10枚買うと、1枚ずつ買うよりお得だった回数券は廃止になりました。
バスートラムチケット
イルドフランス地域内のバス、トラムに使える1回券です。
一度バリデートすると90分間有効で、他のバスやトラムに乗り換えが可能ですが、メトロとRERへの乗り継ぎはできません。
Navigoカードにチャージするか、スマホにチャージして使えます。
使える路線
- バス
- トラムT1=T10
- 夜間バス、長距離バス、Fileo
使えない路線
- オルリーバス、ロワシーバス、オルリーバル
- イルドフランス地域内のメトロとRERとその他鉄道
- 急行トラムT11、T12、T13
- モンマルトルケーブルカー
- イルドフランス地域内のIntercityとTER
料金
料金は2ユーロ。
割引チケットは1ユーロ。
Navigo Liberte+利用者は1.6ユーロ。
Navigo Day Ticket(1日券)
イルドフランス地域内の公共交通の一日乗り放題チケットです。
一律12ユーロで、メトロ、RER、各種鉄道、トラム、バスに使えます。
Navigoのカードにチャージするか、スマホにチャージして使えます。
注意点は、有効化してから1日(24時間)ではなく、利用日の23時59分までしか使えない点です。
また、空港へのアクセスには対応していません。
Navigo Weekly Ticket(1週間乗り放題チケット)
イルドフランス地域内の公共交通1週間乗り放題のチケットです。
メトロ、RERなどの鉄道、バス、トラムなどに利用できます。
オルリーバル、Bus Direct(エアフランス等民間企業が出している高級空港シャトル)、ディズニーシャトル、OpenTourなどの観光バスには使えません。
なお、全ゾーン対応のweeklyパスなら、シャルルドゴール空港行のRERのB線やオルリー空港行のメトロ14番線、ロワシーバスやオルリーバスにも使えます!!(参照)
有効ゾーンごとに若干値段が異なりますが、大した差はないので、全ゾーン有効のチケットを購入しておくのが良いかと思います。
また、有効期間に注意が必要で、月曜日0時から日曜日23時59分までの1週間で有効期間が区切られているので、例えば木曜日にその週のweeklyチケットを買っても、木金土日の4日間しか使えないことになります。
なお、このチケットは当該週の木曜日まで購入が可能です。金曜日以降は次の週のチケットが購入可能になります。
料金及びゾーンは以下の通り。
- 全ゾーン:31.6ユーロ
- 2~3:29.6ユーロ
- 3~4:28.6ユーロ
- 4~5:28.2ユーロ
Navigoカードにチャージするか、スマホにチャージして使えます。
Navigo Monthly Ticket(1か月乗り放題チケット)
イルドフランス地域内の公共交通1か月乗り放題チケットです。
メトロ、RERなどの鉄道、バス、トラムで使えます。
オルリーバル、Bus Direct(エアフランス等民間企業が出している高級空港シャトル)、ディズニーシャトル、Opentourなどの観光バスでは利用できません。
全ゾーン対応のパスなら、空港アクセスもカバーしています。(参照)
Navigoカードにチャージするか、スマホにチャージして使えます。
有効ゾーンごとに若干値段が異なります。
- 全ゾーン:88.8ユーロ
- 2~3:82.8ユーロ
- 3~4:80.6ユーロ
- 4~5:78.6ユーロ
※2ゾーン有効チケットは、週末、祝日、学校の休暇、7月半ば~8月半ばまでは全ゾーンで使えます。
文化施設の優待あり
300以上のイルドフランス地域の文化施設で割引や優待サービスを受けられます。
Navigo Annual Ticket(年間パス)
年間パスもあります。
イルドフランス地域のメトロ、RERなどの鉄道、バス、トラムで使えます。
オルリーバル、Bus Direct(エアフランス等民間企業が出している高級空港シャトル)、ディズニーシャトル、Opentourなどの観光バスでは利用できません。
全ゾーン対応のパスなら、空港アクセスもカバーしています。(参照)
こちらも適用ゾーンごとに値段が異なります。
シニア(62歳以上)は50%オフ。
- 全ゾーン:976.8ユーロ
- 2~3:910.8ユーロ
- 3~4:886.6ユーロ
- 4~5:864.6ユーロ
※チケットは年間または毎月口座振替で一括で支払うことが可能。
11か月の連続した支払い後、12か月目は無料。
チケットはいつでも無料で変更、停止、キャンセル可能。
→Navigo年間パスは、11か月分のNavigo1か月パスと同等の金額。
※2ゾーン有効チケットは、週末、祝日、学校の休暇、7月半ば~8月半ばまでは全ゾーンで使えます。
※手数料は7.6ユーロ
文化施設で優待あり。
300以上のイルドフランス地域の文化施設で割引や優待サービスを受けられます。
Paris Region エアポートチケット
シャルルドゴール空港とオルリー空港に電車で行く場合、もしくは空港から市街地(ゾーン1~5全てカバー)に電車で行く場合は専用のチケットがあります。
一律13ユーロです。
(子供、シニア等の割引チケットは6.5ユーロ)
パリ市内から通常の1回券で乗ったとしても、空港の駅で改札を出られないので、こちらのチケットを買う必要があります。
NavigoカードかスマホのNavigoにチャージ可能です。
有効化してから2時間以内かつ駅を出る前であれば、イルドフランス地域内のメトロ、RERに乗り継ぎが可能です。
以下の路線で利用可能です。
- シャルルドゴール空港行RERのB線
- オルリー空港行きメトロ14番線
- オルリー空港行きオルリーバル
注意点
オルリーバス、ロワジーバス、その他イルドフランス地域のバスやトラムでは利用できないので要注意です。
また、このエアポートチケットは、同じNavigoカードに同時にメトロートレインーRERチケットをチャージすることはできません。
OrlybusとRoissybusチケット(空港バス)
オルリーバスはオルリー空港とパリ市内(ダンフェール・ロシュロー広場)を結ぶ空港バスです。
ロワジーバスはシャルルドゴール空港とパリ市内(オペラ座)を結ぶ空港バスです。
一律13ユーロです。
Navigoカードにチャージするか、スマホにチャージして使えます。
駅の券売機でも紙チケットが購入可能です。
ロワジーバスについては、車内でも購入可能です。
なお、オルリーバスとロワジーバスについては、クレジットカード(VISAかマスタード)のコンタクトレス決済で乗ることもできます。同じカードで5枚まで決済可能。
Paris Visite Ticket
ゾーン1~5全てもしくはゾーン1~3の間で乗り放題のチケットです。
全ゾーン対応のパスなら、空港アクセス(RER B線、メトロ14番線、ロワシーバス、オルリーバス)もカバーしています。(参照)
スマホにチャージして使えます。
もしくは、駅の窓口でも紙チケットを購入可能です。
紙チケットの場合は、利用者の名前と利用の日を記入する必要があります。
適用日数によって料金が異なります。
- 1日:29.9ユーロ
- 2日:44ユーロ
- 3日:62.3ユーロ
- 5日:76.25ユーロ
なお、4歳以上、11歳以下の子供の料金は半額になります。
利用日の初日の0時から利用最終日の23時59分まで利用可能です。
使える路線
メトロ、RERなどの鉄道、バス、トラムオルリー空港、シャルルドゴール空港、オルリー空港、シャルルドゴール空港、ディズニーランド、ベルサイユ宮殿、フォンテーヌブロー宮殿、サンジェルマン・アン・レー、ヴィコント城
※空港やディズニーランド、ベルサイユ宮殿、フォンテーヌブロー宮殿、サンジェルマン・アン・レー、ヴィコント城に行くにはゾーン1~5有効チケットを選ぶ必要があります。
商業施設、文化施設で優待アリ
商業施設、文化施設で優待や割引があります。
子供・若者向けチケット各種
子どもや学生向けには割安のチケットが用意されています。
なお、4歳未満の子供は無料です。
その他、16~25歳で、職業訓練下にあるイルドフランス地域居住の若者は無料になります。
Paris Visite Ticket
11歳以下の子供料金は半額になります。
Imagine R Student Ticket・Imagine R School Ticket
25歳以下の若者また学生で、イルドフランス地域に居住している場合、年間384.3€でゾーン1~5まで乗り放題のチケットもあります。
手数料は8ユーロです。
Imagine R Junior Ticket
12月31日時点で、11歳未満で、イルドフランス地域に居住している子供の場合、年間24.8ユーロ(手数料込)で全ゾーン乗り放題になります。
在住者、長期滞在者にオススメ、Navigo Liberte+
2025年1月から、メトロとRERなどの鉄道と、バスやトラム間では別のチケットが必要になり、お得な10回券などが廃止になりましたが、Navigo Liberte+があれば、同じカードで全ての交通機関に乗ることができ、かつ、普通にチケットを買うよりも安いので、オススメです。
ただし、RERと鉄道に関しては、ゾーン1以外は利用できません。また、オルリーバル、急行トラム11も対象外です。
料金
- メトロートレインーRER:1.99ユーロ(割引価格0.99)
- バス、トラム:1.6ユーロ(割引価格0.8)
- オルリー空港トレインチケット(メトロ14番線利用):13ユーロ(割引価格6.5)
- シャルルドゴール空港トレインチケット(RER B線利用):13ユーロ(割引価格6.5)
- オルリーバス、ロワシーバス:13ユーロ
支払い方
フランスの銀行口座から使った分だけ引き落としになります。
※IBANもしくはRIBがある銀行口座ならフランスの銀行以外でも購入可能な可能性あり(未検証)。
1日にいくら乗っても、12ユーロ(1日券の金額)/日以上は請求されません。
おわりに
以上、パリ市内及びイルドフランス地域で利用できる公共交通チケットの券種についてご説明しました。
色々種類があったり、買い方が分かりづらい、などの不都合もありますが、この記事で少しでも理解を深めていただけたら幸いです。
パリの交通チケットは頻繁に料金改定(主に値上げ)があるので、公式サイト(上述)で逐一最新料金を確認してくださいね。